「サイクル献立」
子供は初めて食べるものに対して「酸味・苦味・口触り・舌触り」等に違和感を覚え、抵抗を示す傾向があります。特に幼児期、初めての食事には「きわめて慎重・用心深く」なり「食べたことがない」という理由で「嫌い」と抵抗しがちで(食わず嫌い)、数年間も食べられない状態が続く事がよくあります。しかし、逆に美味しいとか満足が得られる経験をすれば、その食べ物に対して嗜好が増す(味覚嗜好学習)事が実証されています。
結論から申し上げますと、給食のあるべき姿を模索すると、「じっくりと適度な間隔で繰り返しながら食事に慣れていく」という周期的な間隔で給食を提供する「サイクル献立」が幼児期には最善といえます。「サイクルメニュー献立」とは1週間分のメニューを1か月で4回繰り返し提供する献立で、嫌いだと思った食べ物も回数を重ねることで徐々に慣れ、4週目には違和感なく食べられるようになります。子供自らが征服し、食べられたと自信も持てるようになります。
これを毎月繰り返しますと、「味や食材に慣れる」「味覚が育つ」「残さず食べるようになる」という「食のドリル学習」を自然と学習することに繋がります。
園では、子供の食べを見ながら、毎週「味付け・彩り・盛り付け・量・食材の切り方」の評価や反省をふまえ、内容を工夫・改善して提供します。
鰹は鹿児島、昆布は北海道と良いダシを使う、人の手間もかかる等、園が支払うコストはかかるのですが、子供達に体に良い美味しい給食・おやつを食べてもらいたいと願い、食に力を注いでいます。
揚げ物やファーストフードの食が多くなり、子供でも生活習慣病の予備軍と言われる現在、ダシの味をいかした煮物、和え物等の和食こそが良いと見直されています。当園の給食では添加物をなるべく使わず、薄味で素材の旨味を生かして提供します。離乳食も含め、一汁三彩の品数。ご家庭と合わせて1日30品目を目指せる豊富な品目。タンパク質である肉や魚等が毎日連続しないよう配慮。手作りおやつも含め、市の献立では出来ない大変手間のかかる、しかし、幼児期に食の基礎を培うのには最適な献立です。
- 3歳未満児
- 午前おやつ…ヨーグルト(無糖)
- おひる…主食とおかず
- 午後おやつ…ヨーグルト(無糖)・手作りお菓子
- 3歳以上児
- おひる…主食とおかず
- 午後おやつ…ヨーグルト(無糖)・手作りのおやつ
※0歳児には、月齢ごとに栄養量・調理形態・食べ方(初期「ごっくん期」、中期「もぐもぐ期」、後期「かみかみ期」)等に見合った離乳食を給食します。
低年齢は特にご家庭と細かく連携をとるべきですので、綿密に進めていきましょう。